C1 · 上級 TOEIC 785–900 IELTS 7.0–8.0 文の構造と変換

高度な受動態(不定詞・動名詞・伝達構文)

高度な受動態(不定詞・動名詞・伝達構文)を学び、to be doneやbelieved to have beenを使いこなそう。

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受動態の不定詞・動名詞(Passive Infinitive / Passive Gerund)とは何か

英語には「~される」という受け身の意味を、不定詞(to be done)や動名詞(being done)の形で文の一部に組み込む表現があります。これが「受動態の不定詞(Passive Infinitive)」と「受動態の動名詞(Passive Gerund)」です。

日本人学習者は中学・高校で「受動態=be動詞+過去分詞」という基本形はしっかり習いますが、それが不定詞や動名詞の中に埋め込まれた形(to be surprised, being watched など)になると、とたんに混乱しがちです。理由ははっきりしています。日本語では「見られることが好きではない」「褒められたい」のように、受け身の助動詞「れる・られる」を動詞に直接くっつけて名詞化・不定詞化するため、英語で「to」や「-ing」のあとに「be + 過去分詞」を置くという二段階の変形が直感的に結びつきにくいのです。

このトピックでは、受動態の不定詞・動名詞の作り方(形)、時制ごとのバリエーション(単純形・完了形)、実際にどんな動詞・構文の後で使われるのか、そして日本人が特に間違えやすいポイントを、英文法参考書の標準的な用語(不定詞、動名詞、助動詞、完了形、自動詞/他動詞など)を使いながら体系的に整理します。

受動態の不定詞・動名詞の形(公式)まとめ

まず結論となる「形」を押さえましょう。能動態の不定詞・動名詞と対比すると理解しやすくなります。

不定詞 動名詞
能動態(単純形) to + 動詞の原形 動詞の-ing形
受動態(単純形) to be + 過去分詞 being + 過去分詞
能動態(完了形) to have + 過去分詞 having + 過去分詞
受動態(完了形) to have been + 過去分詞 having been + 過去分詞

具体例で確認します(動詞 help「助ける」の場合)。

日本語訳
能動・不定詞 to help 助けること
受動・不定詞(単純) to be helped 助けられること
受動・不定詞(完了) to have been helped 助けられたこと(主節より前の時点)
能動・動名詞 helping 助けること
受動・動名詞(単純) being helped 助けられること
受動・動名詞(完了) having been helped 助けられたこと(主節より前の時点)

核心公式

受動態の不定詞 = to be + 過去分詞(現在・未来の受け身)
受動態の不定詞(完了形)= to have been + 過去分詞(主節の時制より前の受け身)

受動態の動名詞 = being + 過去分詞(現在・一般的な受け身)
受動態の動名詞(完了形)= having been + 過去分詞(主節の時制より前の受け身)

学習のポイントとして、「be動詞・have動詞そのものを不定詞化・動名詞化する」という感覚を持つと整理しやすくなります。「be helped(助けられる)」という受動態のかたまりを、まるごと to や -ing の後ろに乗せるだけ、と考えるのがコツです。

主な用法:受動態の不定詞(to be + 過去分詞)

  1. 主語を説明する形容詞的用法(It is + 形容詞 + to be + 過去分詞)
    It is important to be respected by your colleagues.
    (同僚から尊敬されることは重要だ。)

  2. 願望・意図を表す動詞(want, hope, expect, need など)の目的語として
    She wants to be promoted next year.
    (彼女は来年昇進したいと思っている。)

  3. seem / appear など知覚・判断を表す動詞の補語として
    The problem seems to be solved already.
    (その問題はすでに解決されているようだ。)

  4. 完了形の不定詞で「主節より前に受けた行為」を表す
    He is believed to have been injured in the accident.
    (彼はその事故でけがをしたと信じられている。)

  5. too ~ to ... / enough to ... の構文で
    The report is too important to be ignored.
    (その報告書は無視できないほど重要だ。)

  6. 目的を表す副詞的用法(in order to be + 過去分詞)
    He studied hard in order to be accepted into the university.
    (彼はその大学に合格するために一生懸命勉強した。)

主な用法:受動態の動名詞(being + 過去分詞)

  1. 前置詞の目的語として(動名詞は前置詞の後に置ける唯一の動詞形)
    She is afraid of being laughed at by her classmates.
    (彼女はクラスメートに笑われることを恐れている。)

  2. 主語として
    Being invited to the wedding made her very happy.
    (結婚式に招待されたことは彼女をとても幸せにした。)

  3. mind, avoid, enjoy, dislike, remember など動名詞を目的語に取る動詞の後で
    I don't mind being asked difficult questions.
    (難しい質問をされても私は気にしない。)

  4. 完了形の動名詞で「主節より前に受けた行為」を表す
    He admitted having been warned about the risk beforehand.
    (彼は事前に危険について警告されていたことを認めた。)

  5. 知覚動詞・使役動詞の目的語補語として(see, hear, watch, get など)
    I don't like being told what to do all the time.
    (いつも指図されるのは好きではない。)

不定詞と動名詞、どちらの受動態を使うか比較

観点 受動態の不定詞 受動態の動名詞
ニュアンス これから起こる/未実現の行為 一般的・習慣的、または経験としての行為
よく続く動詞 want, hope, expect, seem, need, decide mind, avoid, enjoy, remember, admit, deny
前置詞の後 原則不可(to不定詞は前置詞の目的語になれない) 可能(動名詞のみ前置詞の後に置ける)
完了形の意味 主節より前に受けた行為 主節より前に受けた行為(同じ)
He hopes to be chosen.(選ばれることを望む=未来志向) He enjoys being praised.(褒められることを楽しむ=日常的経験)

ネイティブの感覚として、不定詞は「まだ実現していない・目指す方向性のある行為」、動名詞は「すでに起きた、または一般的な事実としての行為」という色合いの違いを持つことが多いです。すべての動詞がこの区別に厳密に従うわけではありませんが、この感覚を持っておくと動詞ごとの使い分け(want to be / enjoy being など)が覚えやすくなります。

日本人が特によく間違えるポイント

❌ 誤 ⭕ 正 なぜ間違いか
She wants to marry with him.(受動態と無関係だが典型的な直訳ミス) She wants to marry him. marryは他動詞。前置詞withは不要(受動態不定詞の話ではないが、直訳癖の一例として注意)
He is afraid of laughing at by his classmates. He is afraid of being laughed at by his classmates. 「笑われる」という受け身の意味を動名詞に反映し忘れ、能動形のままにしてしまう典型ミス
I don't mind ask questions.(受け身の意識が抜け落ちる) I don't mind being asked questions. 「質問される」という受け身を表すには being + 過去分詞が必須。動詞の原形やing(能動)のままにしない
The work needs to finish by tomorrow.(自動詞的に誤用) The work needs to be finished by tomorrow. workは「終わらせられる」対象(他動詞finishの目的語)。needの後は受動態にするのが自然
He seems to injure in the accident. He seems to have been injured in the accident. 過去の出来事なので完了形の受動態不定詞(to have been + 過去分詞)が必要。単純形にすると時制がずれる
I remember being scold by my teacher.(過去分詞の活用ミス) I remember being scolded by my teacher. 不規則動詞・規則動詞の過去分詞活用ミス。scoldは規則動詞なのでscolded
I'm interested in study English at this school.(動名詞と原形の混同) I'm interested in being taught English at this school. 前置詞inの後は動名詞のみ。さらに「教えられる」という受け身の意味なら being taught が必要

学習のポイント:日本語では「〜されることを望む/気にしない/覚えている」のように、「される」という受け身の助動詞が動詞に一体化しているため、英語に直すときに「be動詞+過去分詞」というワンクッションを忘れがちです。英作文をするときは、まず「主語は行為をする側か、される側か」を必ず確認する習慣をつけましょう。「される側」であれば、不定詞・動名詞の中でも必ず be / being を入れる、というルールを徹底することが最大のコツです。

自然な英語例文で確認する

  1. My daughter loves being read to before bedtime.
    (私の娘は寝る前に本を読んでもらうのが大好きだ。)

  2. The suspect claims to have been forced into signing the confession.
    (容疑者は供述書に無理やり署名させられたと主張している。)

  3. Nobody enjoys being criticized in front of colleagues.
    (同僚の前で批判されるのを喜ぶ人はいない。)

  4. The old bridge is too dangerous to be used anymore.
    (その古い橋はもう危険すぎて使えない。)

  5. We were surprised to be offered a discount without even asking.
    (聞いてもいないのに割引を提示されて私たちは驚いた。)

  6. She apologized for having been misunderstood earlier in the meeting.
    (彼女は会議の前半で誤解されていたことについて謝罪した。)

  7. The new employees expect to be trained thoroughly during their first month.
    (新入社員たちは最初の1か月間にしっかり研修を受けることを期待している。)

  8. He hates being told the same thing twice.
    (彼は同じことを二度言われるのが嫌いだ。)

まとめ:受動態の不定詞・動名詞で覚えるべき核心ルール

  • 受動態の不定詞は to be + 過去分詞、動名詞は being + 過去分詞 が基本形。
  • 主節の時制より前の行為を表すときは、完了形の受動態(to have been + 過去分詞 / having been + 過去分詞)を使う。
  • 前置詞(of, in, about, for など)の直後には不定詞は置けない。受け身の意味を表すなら必ず being + 過去分詞 を使う。
  • want, hope, expect, seem のような「未来志向・判断」の動詞は不定詞と、mind, enjoy, avoid, remember のような「経験・習慣」の動詞は動名詞と結びつきやすい。
  • 日本語では「〜される」が動詞と一体化しているため、英作文の際は主語が「する側」か「される側」かを必ず意識し、される側なら be / being を絶対に落とさないこと。
  • 過去分詞の活用(規則・不規則)を正確に押さえておくことも、受動態の不定詞・動名詞を正しく使うための土台になる。
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高度な受動態(不定詞・動名詞・伝達構文) — 練習問題 2

英文法トピック高度な受動態(不定詞・動名詞・伝達構文)を10問の選択式問題で練習しましょう。合格するには少なくとも70%を正解する必要があります。

10 問 合格スコア: 70% テスト 2 /10 回答済み

テストの受け方

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  1. 1

    The letter _______ by the secretary yesterday.

  2. 2

    He went to the library _______ some books.

  3. 3

    _______ is good for your health.

  4. 4

    The new bridge _______ last year.

  5. 5

    She studies hard _______ good grades.

  6. 6

    He avoids _______ late for work.

  7. 7

    She was delighted _______ the news.

  8. 8

    He claimed _______ the crime.

  9. 9

    It is believed _______ the ancient city was built over 2000 years ago.

  10. 10

    He apologized for _______ late.