B1 · 中級 TOEIC 405–600 IELTS 4.0–5.0 語形成(形態論)

よく使われる接頭辞と接尾辞

頻出の接頭辞・接尾辞(un-, re-, pre-, mis-, -ment, -ness, -ity, -ous)を学び、試験対策の語彙を一気に増やそう。

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英語の接頭辞・接尾辞とは?語形成(word formation)の基本を理解する

英単語の多くは、ゼロから丸暗記しなくても「パーツの組み合わせ」として理解できます。その仕組みを支えているのが接頭辞(prefix)接尾辞(suffix)です。

  • 接頭辞(prefix):語のにつけて意味を変える要素(例: un-, re-, dis-)
  • 接尾辞(suffix):語の後ろにつけて品詞や意味を変える要素(例: -tion, -able, -ly)
  • この2つを合わせて接辞(affix)と呼び、接辞がつく前の中心部分を語幹(stem/root)と呼びます
un + happy + ness = unhappiness
(接頭辞)+(語幹)+(接尾辞)=(派生語)

日本語にも「不〜」「非〜」「〜的」「〜性」のような接辞的な要素があります(例:「不可能」「経済的」「安全性」)。英語の接頭辞・接尾辞はこれと似た発想ですが、日本語よりはるかに規則的で数が多く、品詞を変える力が強いのが特徴です。この語形成のルールを知っていると、知らない単語を見ても意味を推測でき、語彙力が飛躍的に伸びます。TOEIC・英検・大学入試の長文読解でも「未知語の意味を接頭辞・接尾辞から類推する」問題は頻出です。

接頭辞(prefix)の一覧と意味:否定・位置・数を表すもの

接頭辞は基本的に品詞を変えず、意味だけを変えるという特徴があります(例外もあります)。まずは頻出パターンを分類して押さえましょう。

否定・反対の意味を表す接頭辞

接頭辞 意味 日本語訳
un- 〜ない unhappy, unable 幸せでない、〜できない
dis- 〜しない、反対 disagree, dishonest 同意しない、不正直な
in- / im- / il- / ir- 〜でない incorrect, impossible, illegal, irregular 誤った、不可能な、違法な、不規則な
non- 非〜 nonsense, nonfiction ナンセンス、ノンフィクション
mis- 誤って misunderstand, mistake 誤解する、間違い
anti- 反〜、抗〜 antivirus, antisocial ウイルス対策の、反社会的な
de- 取り除く、逆にする deforest, decode 森林を伐採する、解読する

学習のポイント:in- は後ろに続く子音によって im-(b, m, p の前)、il-(l の前)、ir-(r の前)に変化します。これは英語の発音のしやすさ(同化)によるもので、丸暗記するしかありませんが、パターンとして覚えると楽になります。

  • im-: impossible(不可能な), immature(未熟な)
  • il-: illegal(違法な), illogical(非論理的な)
  • ir-: irregular(不規則な), irresponsible(無責任な)

日本人学習者が特につまずくのは「どの否定接頭辞を使うか」がルールとして完全には固定されておらず、単語ごとに慣用的に決まっている点です。「unpossible」ではなく「impossible」、「inhappy」ではなく「unhappy」のように、正しい組み合わせは辞書や多読で覚えていく必要があります。

位置・方向を表す接頭辞

接頭辞 意味 日本語訳
pre- 前に、事前に preview, predict 試写、予測する
post- 後に postwar, postpone 戦後の、延期する
sub- 下に submarine, subway 潜水艦、地下鉄
super- 上に、超〜 superman, supermarket スーパーマン、スーパーマーケット
inter- 〜間の international, interact 国際的な、相互作用する
trans- 越えて、横断して transport, transform 輸送する、変形させる
ex- 外へ、元〜 export, ex-president 輸出する、元大統領
co- 共に cooperate, co-worker 協力する、同僚

数・程度を表す接頭辞

接頭辞 意味 日本語訳
mono- 単一の monorail, monologue モノレール、独白
bi- 2つの bicycle, bilingual 自転車、バイリンガルの
tri- 3つの triangle, tricycle 三角形、三輪車
multi- 多数の multicultural, multitask 多文化の、マルチタスクをする
semi- 半分の semicircle, semifinal 半円、準決勝
re- 再び rewrite, restart 書き直す、再開する
over- 過度に overwork, overeat 働きすぎる、食べ過ぎる
under- 不十分に underestimate, underpaid 過小評価する、薄給の

ネイティブの感覚:over- と under- は対義語ペアとして覚えると効率的です。overcook(火を通しすぎる)⇔ undercook(火の通りが足りない)のように、料理・評価・作業量など日常表現で頻出します。

接尾辞(suffix)の一覧と品詞の変化:名詞・動詞・形容詞・副詞のパターン

接尾辞の最大の特徴は、品詞(part of speech)を変える力を持つことです。日本人学習者が語彙問題・空所補充問題で最も差がつくのがこのポイントです。「文の中でどの品詞が必要か」を見極めてから、接尾辞で単語の形を選ぶ、という手順が英文法・語彙問題の定石です。

名詞を作る接尾辞(〜すること、〜な人、〜という性質)

接尾辞 意味 例(動詞・形容詞→名詞)
-tion / -sion 〜すること(動作・状態) inform → information, decide → decision
-ment 〜すること、〜の結果 develop → development, agree → agreement
-ness 〜な状態、性質 happy → happiness, kind → kindness
-ity / -ty 〜な性質、状態 active → activity, honest → honesty
-er / -or 〜する人、〜する道具 teach → teacher, act → actor
-ist 〜を専門とする人 art → artist, science → scientist
-ism 〜主義 social → socialism, real → realism
-ship 〜の状態、関係 friend → friendship, leader → leadership
-ance / -ence 〜すること、〜の状態 perform → performance, differ → difference

形容詞を作る接尾辞(〜のような、〜に満ちた、〜できる)

接尾辞 意味 例(名詞・動詞→形容詞)
-ful 〜に満ちた care → careful, beauty → beautiful
-less 〜がない care → careless, hope → hopeless
-able / -ible 〜できる read → readable, response → responsible
-al 〜的な、〜に関する nature → natural, culture → cultural
-ive 〜の性質を持つ act → active, create → creative
-ous 〜に満ちた danger → dangerous, fame → famous
-y 〜っぽい rain → rainy, sun → sunny
-ic 〜的な economy → economic, history → historic

動詞を作る接尾辞(〜にする、〜化する)

接尾辞 意味 例(名詞・形容詞→動詞)
-ize / -ise 〜化する modern → modernize, real → realize
-ify / -fy 〜化する、〜にする simple → simplify, class → classify
-en 〜にする wide → widen, short → shorten

副詞を作る接尾辞(〜のように)

接尾辞 意味 例(形容詞→副詞)
-ly 〜に、〜のように quick → quickly, careful → carefully

学習のポイント:日本の学校英文法では「品詞問題」として、空所の前後関係(冠詞の後ろは名詞、be動詞の後ろは形容詞など)から必要な品詞を判断し、接尾辞を使って正しい形を選ぶ練習をします。この発想は英検・TOEIC・大学入試すべてに共通する重要なテクニックです。

接尾辞のつづり字変化(スペリングルール)に注意する

接尾辞をつけるとき、語幹の語尾によってつづりが変化することがあります。これは日本人学習者が最も間違えやすいポイントの一つです。

ルール 説明
語尾の e を落とす 母音で始まる接尾辞(-able, -ing, -ation など)の前で e を削除 create + -ion → creation(creationではなくcreation、eを削除)
use + -able → usable
y を i に変える 子音字+y で終わる語に接尾辞をつけるとき happy + -ness → happiness
beauty + -ful → beautiful
子音字を重ねる 「短母音+子音字」で終わる1音節語に -ed, -ing, -er などをつけるとき big + -er → bigger
stop + -ing → stopping
語尾の子音字はそのまま 母音字が2つ続く場合や、アクセントが前にない場合は重ねない need + -ed → needed(母音字2つ)
visit + -ing → visiting(アクセントが前)

注意(日本人がよく間違える点)beautifulbeautyful と書いてしまう、happinesshappyness と書いてしまうミスが非常に多いです。「y を i に変えてから接尾辞をつける」というルールを、書き取り練習で手に覚えさせましょう。

接頭辞・接尾辞の複合:1つの語に両方つく場合の語順ルール

接頭辞と接尾辞は同じ語に同時につくことがあります。このとき語順は必ず「接頭辞+語幹+接尾辞」です。日本語の語順感覚(例:「不」「幸せ」「さ」→「不幸せさ」)とも似ているため、これ自体は理解しやすいはずです。

un(接頭辞)+ comfort(語幹)+ able(接尾辞) = uncomfortable(不快な)
dis(接頭辞)+ agree(語幹)+ ment(接尾辞) = disagreement(不一致)
re(接頭辞)+ construct(語幹)+ ion(接尾辞) = reconstruction(再建)

複数の接尾辞が重なることもあります。

nation(名詞) + al(形容詞化) + ize(動詞化) + ation(名詞化)
= nationalization(国有化)

このように、1つの語幹から接辞を組み合わせて品詞を自在に変化させられる点が、英語の語彙システムの大きな特徴です。日本語では「国」「国家的な」「国有化する」「国有化」のようにそれぞれ別の語や助詞・接尾辞で表現しますが、英語では同じ語幹を軸に接辞を付け替えるだけで品詞が切り替わることを意識すると、単語ファミリー(word family)として効率よく覚えられます。

品詞ごとの語形変化表(word family)で覚える暗記法

英検・TOEIC・大学入試で頻出する「語形変化表」の形式でまとめて覚えるのが効率的です。

動詞 名詞 形容詞 副詞
succeed(成功する) success / succession successful successfully
decide(決心する) decision decisive decisively
please(喜ばせる) pleasure pleasant pleasantly
create(創造する) creation / creativity creative creatively
differ(異なる) difference different differently
use(使う) use / usage useful / useless usefully

一つの語幹について、この4品詞をセットで覚える「ファミリー学習」は、日本の英単語帳(ターゲット、システム英単語など)でも定番の学習法です。派生語まで一緒に覚えることで、長文中で品詞が変わって出てきても対応できるようになります。

日本人が間違えやすい接頭辞・接尾辞のポイント

❌ 誤 ⭕ 正 なぜ
unpossible impossible in- は p の前で im- に変化する。un- と in- 系の使い分けは単語ごとの慣用であり、規則だけでは判断できない
beautyful beautiful y で終わる語に -ful をつけるときは y → i に変える
happyness happiness 同上。y → i のスペリングルールを忘れやすい
interesting な人(形容詞と分詞の混同) interested な人 / interesting な話 -ing は「〜させるような(物・事)」、-ed は「〜させられた(人の感情)」を表す。日本語の「面白い」は両方に訳せてしまうため混同しやすい
a informative(冠詞の後は名詞ではなく形容詞が来ることを忘れる) an informative book 冠詞の直後に来る語の品詞を意識せず、日本語の「情報の」という訳から名詞形を選んでしまうミスが多い
economic と economical の混同 economic(経済の)/economical(経済的、節約になる) 同じ語幹から生まれた形容詞でも、接尾辞や成り立ちの違いで意味が分かれる紛らわしい派生語のペアがある(historic/historical, industrial/industrious なども同様)
discuss about(前置詞の付け足し) discuss the problem 接頭辞 dis- を「否定」のイメージで捉えすぎて動詞の語法(自動詞/他動詞)と混同しない。discuss は他動詞なので about は不要

注意すべき紛らわしい派生語ペア:economic(経済に関する)と economical(経済的、無駄がない)、historic(歴史上重要な)と historical(歴史に関する)、industrial(工業の)と industrious(勤勉な)など、同じ語幹から複数の形容詞が派生し、意味が異なるケースは入試・英検でも頻出の落とし穴です。辞書で語義の違いを都度確認する習慣をつけましょう。

接頭辞・接尾辞を使った例文で用法を確認する

  1. She was unhappy about the sudden change in the schedule.
    (彼女は予定の急な変更について不満だった。)
  2. The company decided to redevelop the old factory area.
    (その会社は古い工場地帯を再開発することを決めた。)
  3. His explanation was so confusing that nobody understood it.
    (彼の説明はとても分かりにくく、誰も理解できなかった。)
  4. I felt confused after reading the complicated instructions.
    (複雑な説明書を読んで、私は混乱した。)
  5. This medicine is harmless to children.
    (この薬は子どもに害がない。)
  6. Her kindness and honesty made everyone trust her.
    (彼女の優しさ正直さが、みんなに信頼される理由だった。)
  7. The government plans to modernize the transportation system.
    (政府は交通システムを近代化する計画だ。)
  8. It is impossible to finish this project in one day.
    (このプロジェクトを1日で終わらせるのは不可能だ。)
  9. They had an international meeting to discuss climate change.
    (彼らは気候変動について話し合う国際会議を開いた。)
  10. The teacher gave us useful advice before the exam.
    (先生は試験前に役立つアドバイスをくれた。)

語彙推測(未知語対策)に接頭辞・接尾辞を活用する読解テクニック

長文読解で知らない単語に出会ったとき、接頭辞・接尾辞を分解して意味を推測する習慣をつけると、辞書なしでも大意をつかめるようになります。

  • irreplaceable という語を知らなくても
  • ir-(否定)+ replace(取り替える)+ -able(〜できる)
  • → 「取り替えることができない」=「かけがえのない」と推測できる

このテクニックは特に英検準1級・1級、TOEIC L&R Part 7、大学入試の長文読解で威力を発揮します。接頭辞で大まかな意味(肯定/否定、方向、数)を、接尾辞で品詞を判断するという2段階の思考プロセスを身につけましょう。

まとめ:接頭辞・接尾辞のルールを覚えて語彙力を効率よく伸ばす

  • 接頭辞(prefix)は語の前につき、主に意味(否定・位置・数など)を変える
  • 接尾辞(suffix)は語の後ろにつき、主に品詞(名詞・形容詞・動詞・副詞)を変える
  • 接頭辞と接尾辞を同時に使うときの語順は必ず「接頭辞+語幹+接尾辞
  • y で終わる語は接尾辞の前で y → i に変化する(happy → happiness)などのスペリングルールに注意する
  • in- は後ろの音によって im- / il- / ir- に変化する
  • -ing(〜させるような)と -ed(〜させられた)の使い分けは感情形容詞の頻出ポイント
  • economic/economical のような紛らわしい派生語ペアは意味の違いを必ず辞書で確認する
  • 未知語に出会ったら、接頭辞・接尾辞を分解して意味を推測する読解テクニックを身につける
  • 動詞・名詞・形容詞・副詞をセットにした語形変化表(word family)で覚えると効率的

接頭辞と接尾辞のルールを体系的に理解すれば、単語を一つ一つ丸暗記するよりもはるかに効率よく語彙を広げられます。日々の学習で新しい単語に出会うたびに「この語のどこが接頭辞で、どこが接尾辞か」を意識する習慣が、長期的な語彙力アップの最短ルートです。

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よく使われる接頭辞と接尾辞 — 練習問題 5

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10 問 合格スコア: 70% テスト 5 /10 回答済み

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